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「バルトの楽園」を観て

平健の映画「バルトの楽園」を観てきました。

これは、第一次世界大戦でのドイツ軍捕虜を収容した徳島県板東捕虜収容所で、所長だった、会津出身の松江豊寿(まつえとよひさ)が、捕虜に対して、ずば抜けて人道的な対応をするというもの。

映画での主題だから、松江豊寿の突出した人道主義が賞賛されるわけですが、いくら松江豊寿だから出来たこととはいえ、それを支える当時の日本の社会の地盤のレベルというのもすごいですね。開国して50年しか経っていないのに、人道主義を呼びかけられれば、それに応える地元民がいる。日本ってのは、歴史的に見ても、捨てたもんじゃないなという感を強くしました。

そして、映画では深くは触れられてはいませんが、その松江豊寿の人道主義のバックグラウンドは、父親が会津藩士で、戊辰戦争では苦難をなめる父親を見てきたこと。で、インターネットでWebサイトを色々調べてみると、会津藩っていうのは、明治維新のときに旧幕府軍についたために、辛苦を味わっていたけれど、その戦いぶりは潔いものだったのですねえ。その潔さのバックグラウンドは、会津藩校・日新館の什(じゅう=グループ)の掟(おきて)。「年長者の言うことに背いてはなりませぬ 卑きょうな振る舞いをしてはなりませぬ…」とあり、最後に「ならぬことはならぬものです」で締める七条の掟という。人材育成の指針なんですねえ。会津の志の高さが見てとれます。

日本という国は、結構、志が高い。そういう感を強くします。なにも、今のものは何でも駄目で、昔のものは全てよかったというつもりはありませんが。

私自身が学校で習った日本の歴史は、習った先生が、年の初めに、縄文・弥生に時間をかけたおかげで、明治以降の歴史はたったの一日で授業が済んでしまった。だから、近代の歴史はよく知らない。そういうわけで、映画を観たのをきっかけにして、初めて自分で、明治維新の頃の歴史を知る機会をもったのでした。

『こと』 2006/07/08 23:40

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